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久留米大病院

採用情報

睡眠医療外来

睡眠時無呼吸症候群(SAS)

睡眠時無呼吸症候群(SAS)とは?

眠っている間に息が止まる

睡眠中に呼吸が止まり、大きないびきと共に呼吸を再開する。このような状態が、眠っている間に何度も繰り返される病気です。
ほとんどの患者さんは「いびき」の指摘を家族や周囲の人々から受けて診察に来られます。ご本人は息が止まっていることに気づかないことがほとんどです。
中高年の肥満傾向の男性に多くみられますが、女性や子供にも発症する病気です。

呼吸が止まると…

脳が起きて「呼吸をしなさい」と命令を出すため深い睡眠を得ることができず、眠りが中断され、質の良い睡眠を得られません。そのため日中の眠気が強くなり、交通事故、産業事故などを引き起こす可能性があります。酸素が体内に入ってこないため酸素不足となり、高血圧、脳梗塞、不整脈、心筋梗塞などの病気の原因となります。

いびきについて

いびきは空気の通り道が狭くなって起きる症状です。いびきがひどいと指摘されたことがある方は、検査を受けられることをお勧めします。

睡眠時無呼吸症候群(SAS)チェックリスト

  • 毎晩、大きな激しいいびきをかきますか?
  • 睡眠中に「呼吸が苦しそうだ」あるいは「呼吸が止まっている」 と指摘されたことはありますか?
  • 朝起きた時、疲れが残っていたり、頭がスッキリしないことがありますか?
  • 朝起きた時、頭痛や口渇がありますか?
  • 昼間、我慢できないほど眠くなることがありますか?
  • 肥満傾向はありますか?

6つのチェックリストのうち、1. の項目に該当し、その他に1つでも該当したら専門医の受診が必要です。

当睡眠医療外来の特徴

睡眠時無呼吸症侯群(Sleep apnea syndrome:以下SAS)では、睡眠中の繰り返して起きる上気道の閉塞により睡眠が障害され、そのために日中の眠気が出現し、居眠り運転による交通事故が4~7倍に高まることが知られています。また、高血圧、高脂血症、糖尿病などの成人病の合併が高く、狭心症や心筋梗塞、脳出血、脳梗塞などを引き起こすことも分かってきました。実際に当科を受診する無呼吸患者さんの40~45%は高血圧を合併しています。また、狭心症、心筋梗塞、心不全などの心疾患を合併した患者さんの受診も増えています。
SASの原因としては、肥満の他に顎の形態異常や扁桃肥大などが関係していることが明らかになっています。このためSASの診断、治療には各診療科でのチーム医療が不可欠です。
当科では2002年5月より大学病院内科総合外来において精神神経科、歯科口腔外科、耳鼻咽喉科、呼吸器内科、循環器内科、内分泌内科、消化器内科、小児科、脳外科、外科、放射線科、麻酔科の12の診療科と栄養部及びリハビリテーション部が連携して、SASの治療のみならず、合併症の治療や栄養指導、運動療法による減量にも力を入れています。治療法もCPAP(持続陽圧呼吸)療法のみならず、耳鼻科手術、口腔内装置(マウスピース)など、その患者さんに適した治療法を提供しております。