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久留米大病院

採用情報

腫瘍センター

子宮体がん

はじめに

子宮体がんとは子宮体部の内膜より発生するがんであり、子宮内膜がんとも言われます。

生活形態の欧米化とも関連し、近年子宮体がんの罹患数は急速に増加しています。もともと我が国では子宮頸がんの患者数が多かったのですが、2008年以降は子宮体がんが子宮頸がんの患者数を上回っています。また子宮体がんは更年期以降の発症が多かったのですが、最近では若年者の患者が増加傾向にあるのも問題となっています。

子宮体がんの主な症状は、不正性器出血です。特に閉経周辺期、あるいは閉経以降に不正性器出血を認めた際は、頸がん検診だけではなく体がん検診も受けられることをお勧めします。

子宮体がん発症の危険因子としていくつかの要因が明らかになっています。肥満、未産、糖尿病、遅い閉経、エストロゲン単独でのホルモン補充療法などがあり、一方で発症の予防因子として妊娠や経口避妊薬(エストロゲン、プロゲスチン合剤)の使用があげられています。また、一部には遺伝性のがんも認められます。
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診断

子宮体がんの診断は、頸がん同様に細胞診検査を行い、異常を認めた場合は子宮内膜組織診検査(生検)を行います。子宮内膜組織診検査は、外来で行う子宮内膜生検と麻酔をかけて行う子宮内膜全面掻爬術に分けられます。子宮内膜生検で診断できなかった場合や、より正確な組織診断を行う必要がある場合には、麻酔下に子宮内膜全面掻爬術を行います。組織型は約8割が類内膜癌ですが、一部には漿液性癌、明細胞癌、癌肉腫などの特殊な組織型も見られます。

子宮体がんの進行期決定は手術後の病理検査により決定されます。しかし術前にがんの拡がりや転移の有無を確認するためにCT検査やMRI検査などの画像検査を行うことが一般的です。また必要と判断された場合は、大腸内視鏡検査などを行うこともあります。
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治療

1.外科的治療

進行期決定と治療の目的でまず手術を行います。手術では子宮と両側の卵巣卵管を摘出し、骨盤内リンパ節と傍大動脈リンパ節を郭清します。また特殊な組織型の体がんに対しては大網切除術と虫垂切除術を追加します。ただし術前の精密検査で子宮筋層へのがん浸潤は認められないと推定されたⅠA期(がんが子宮体部筋層に浸潤していないか、浸潤していても筋層浸潤が50%未満の場合)の場合、当科では傍大動脈リンパ節郭清は行わず、また骨盤内リンパ節も生検(試験的に一部のリンパ節を切除)にとどめています。また、条件をみたせばより侵襲の少ない腹腔鏡手術やロボット補助下手術を行うことも可能です。

2.化学療法

手術で摘出した臓器は病理組織検査を行い、進行期決定を行います。ⅠB期(がんが子宮体部筋層の50%以上の深さまで浸潤している状態)以上のがんやⅠA期であっても特殊な組織型(漿液性がん、明細胞がんなど)は、再発のリスクを下げるために追加の抗がん剤治療をお勧めします。また再発してきたがんにも抗がん剤治療が行われます。また、妊娠を強く望む若年者において高分化型類内膜癌かつ筋層浸潤がないと判断される場合にはホルモン療法で子宮を温存する治療が可能な場合もあります。

3.放射線治療

我が国では子宮体がんの術後追加治療として放射線治療を選択することは通常はありません。ただし合併症のため抗がん剤治療が出来ない方などの場合は、放射線治療を行うこともあります。
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治療成績

※準備中
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院内がん登録情報

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担当部署と専門医

部門 担当医 外来診療
産婦人科 牛嶋 公生 月曜日午前
津田 尚武 水曜日午前、金曜日午前
西尾 真 月曜日午前、金曜日午前
田崎 和人 金曜日午前
那須 洋記 水曜日午前
勝田 隆博 月曜日午前
三田尾 拡  
藤﨑 可菜  
田崎 慎吾 水曜日午前
堀 洋暢 月曜日午前
深川 真弓  
藤田 智之  
杉 悠  
放射線科 近末 智雅  
病理学 眞田 咲子  

患者さんご紹介の際には「紹介予約センター」をご利用ください。
予約専用フリーダイヤルTEL:0800-200-4897、FAX:0800-200-9489
紹介予約センター直通TEL:0942-27-5673、FAX:0942-31-7897
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